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ローライ35は、かつて二眼レフ機で一斉を風靡したドイツ・ローライ社が作った、高級コンパクトカメラ。
この機種とともに、当時巻きおこったコンパクトカメラブームを牽引しました。
写真はシンガポール製の初代モデルですが、初期のモデルにドイツ製のものがあって、ドイツ製はファインダーがガラス製でフィルム室を開閉するためのプレートの形状が違っていたりします。
こだわる人はドイツ製を選ぶし数も多くないので、自ずと取引価格は高くなっています。
製造元以外にもとにかくバリエーションが多いのが特徴。明るいゾナーのレンズが搭載された「ローライ35S」や初期モデルをリファインした「ローライ35T」、機能を一部オミットした普及種、露出計の表示を変更したモデル、各色替え、記念カラーなど膨大にあって、基本的な形は変わらないためコレクション性も高いです。
高級コンパクトカメラの由縁は超コンパクトでありながら機械式という仕様にあります。
見た目に反してずっしり重く、ローライが持つテクノロジーの結晶といった手応えを感じることができます。
ローライが手掛けたカメラには繊細さのある精密感があり、それはライカやハッセルブラッドのカメラとはまた異なる、ローライならではの質感といえます。
小さなローライ35にももちろんその意匠は盛り込まれているので、凝縮されたローライのものづくりをじっくり感じることができるでしょう。
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▲レンズは沈胴式。シャッター横のボタンがロック解除 ▲最後まで引き出してひねるとロックが掛かります
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▲扇形のプレートをずらすとカチっと言う感触とともにロックが解除される。ドイツ製は一部を除いて俵型になっている ▲底面・背面のパーツを取り外してフィルム室が露出する
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使用するフィルムはもちろん35mmなので、いまでも充分運用可能。
フィルムとはいえ、このサイズでフルサイズの写真が取れると考えるとローライの技術力の高さには驚くばかりです。